Nature Communications掲載のお知らせ

嬉しい報告があります。我々の脳神経病態学分野と東京大学工学部が共同で推進してきた「血液脳関門を通過して効率的に脳内に薬剤を送達する技術」の論文がNature Communicationsに10月17日に掲載され(https://www.nature.com/articles/s41467-017-00952-3)、10月19日に論文のプレスリリースを行いました(http://www.tmd.ac.jp/press-release/20171026_1/index.html)。この論文発表は、10月29日のNHKの「朝のニュース」で放映され、12月7日の毎日新聞の「科学の森」など多くのメディアで大きく取り上げられました(5紙の紙面、20サイト以上のWeb掲載)。

我々の開発したBBB通過型ミセルは、グルコース濃度の変化に応答したBBBに発現するグルコーストランスポーター(Glut-1)の細胞内リサイクリングを利用して、抗体医薬や核酸医薬など従来神経疾患には適応困難であった高分子の脳への送達を初めて可能にした画期的な基盤技術です。抗体医薬の場合は通常は投与量の0.1%程度のところ、本技術を用いれば6%の高効率で脳に送達可能です。臨床的には空腹時に薬剤を注射してその後に食事をするという簡単な方法で脳内に薬やプローブを効率良く運ぶことができます。

さらに、この薬剤送達技術を社会実装するために本学と東京大学の双方発のバイオベンチャー「ブレイゾン・セラピューティクス」が設立され、本学の吉澤靖之学長の出席のもとでこちらもプレスリリースを11月1日に行いました(http://www.tmd.ac.jp/press-release/20171101_1/index.html)。

本研究は、東京大学工学部の片岡一則先生の研究室で開発しているナノテクノロジーを活用したものですが、当分野ではグルコース濃度の変化を利用するという新規の生物学的なBBB通過戦略の立案から、実験遂行、論文執筆に至るまで、5年以上の歳月をかけて桑原宏哉先生を中心に取り組んできたテーマです。医科歯科大と東大工学部の双方がなくしては完成しなかった研究であり、論文も特許も50%ずつの貢献とした正に医工連携の成果です。我々の分野が主体となった研究成果では、ヘテロ核酸技術に続いて2番目のNatureと名がつく記念すべき論文発表で、桑原先生の多大の努力と栄誉を称えたいと思います。

現在、本研究成果に基づき、我々の分野が中心となって、科研費(基盤研究S)による「血液脳関門通過性ヘテロ核酸の開発」や、AMED(融合脳)による「血液脳関門通過型抗アミロイドβオリゴマー抗体の創生によるアルツハイマー病の分子イメージング診断、治療法の開発及び発症メカニズムの解明」といった大型研究を推進しています。難治性脳神経系疾患に対して、核酸医薬や抗体医薬による根本治療に加えて、Aβオリゴマー、リン酸化タウやリン酸化シヌクレインを可視化するPET/SPECT/MRIの脳の分子イメージング開発を放射線医学研究所(現 量子研)と進めており、研究をさらに邁進していきたいと思っています。

横田隆徳

うれしいお知らせ(能勢先生感謝状)

神経内科同門会員各位

素晴らしいお知らせがあります。

能勢先生が先日東海道線電車の中で心肺停止した中年女性を救急蘇生をして、丸の内消防署と東京駅から感謝状いただきました。患者さんはその後、元気に回復されたとのことです。

写真は丸の内消防署長が大学までお越しになって、能勢先生に感謝状を渡された時の写真です。この後、消防庁や医科歯科大学のホームページにも紹介されるとの事でした。

昨年の馬嶋先生に続いて、能勢先生の勇気がある立派な行動に、同門の1人として誇りに思います。

横田隆徳

核酸医薬学会(OTS)のBoard of Directorに選出されました

当科教授の横田隆徳先生が、、欧米の核酸医薬の最大の学会である核酸医薬学会(OTS;Oligonucleotide Therapeutics Society)の執行部であるBoard of Director(14人)に全会員による直接選挙で選出されました。

会員の主体は科学者(PhD)で医学者(MD)は横田先生を含めて4人で、アジアからは初めての選出です。横田先生はもともとOTSのScience committee memberとして国際的に活動してきましたが、2015年に横田先生が中心になって日本に日本核酸医薬学会を設立、OTSとの連携関係を確立したこと、横田先生ご自身のヘテロ2本鎖核酸とそのバイオベンチャーであるRENA therapeuticsが欧米でも認知され始めてたことが、今回の選出の理由になったようです。

9月にDuchenne型筋ジストロフィー(DMD)へのアンチセンス核酸がFDAに迅速承認され、急速に核酸医薬の臨床応用が発展するなか、神経筋疾患はその中核であって、すでにALS,SMA,Myotonic dystrophy,FAP,多発性硬化症,ハンチントンの臨床試験が進行しています。日本は核酸医薬の臨床応用は欧米より遅れていますが、東京医科歯科大学はAMEDから日本の核酸医薬の研究開発拠点に指定され、臨床応用に向けて大きな発展が期待されています。全世界の核酸医薬の発展と日本がその中心になることに横田先生と東京医科歯科大学は期待されています。

第21回日本神経感染症学会総会・学術大会で天野永一朗先生が最優秀口演賞を受賞

大学医員の天野永一朗先生(現土浦協同病院)は、三條先生などの指導のもと第21回日本神経感染症学会総会・学術大会において「免疫不全症およびParvovirus B19感染症を背景に脳炎を発症した48歳女性例」の症例報告を発表して、見事に症例報告部門の最優秀口演賞を受賞されました。本発表は遅発性の免疫不全症を背景に、Parvovirus B19の持続感染と感染後の繰り返すParvovirus B19脳炎を発症した症例です。遅発性の免疫不全症に脳炎を合併した初の成人例であり、フローサイトメトリーで脾臓での血中抗原提示の障害が想定されるなど、病態の機序を考察しました。天野先生の受賞を神経内科同門の皆でお祝いをしてその栄誉を称えたいと思います。

横田隆徳

融衆太先生が第18回日本在宅医学会で最優秀演題賞を受賞

融衆太先生が7月16日に東京ビックサイトで行われた第18回日本在宅医学会で「在宅療養後病理解剖した筋萎縮性側索硬化症3例の在宅医合同CPC」の演題で最優秀演題賞を受賞されました。中野で剖検となった在宅ALSの3例剖検例CPCを在宅医と一緒に行った内容で,

病理側では内原俊記先生の貢献が大きい受賞です。また、在宅医学会側では川越正平先生(現在副代表理事)が終始支援してくださっていると聞いています。

融衆太先生、内原俊記先生の名誉を称え、日本在宅医学会最優秀演題賞受賞を同門一同で皆でお祝いしたいと思います。

横田

7月9日(土)に同門会勉強会、入局説明会、納涼会を開催しました。

7月9日(土)に同門会勉強会、入局説明会、納涼会を開催しました。
同門会員だけで60名以上、入局勧誘対象者も40名以上、と大盛況の会となりました。
若手からベテランまで、各々が様々な視点から勉強することができ、また、その後は元気に夜遅くまで納涼し、楽しく有意義な時間を皆で共有しました。

”民間医局 レジナビフェア”に出展しました。

6月26日に東京ビッグサイトで開催された”民間医局 レジナビフェア”に昨年に引き続き、当科で1ブース出展しました。

たくさんの研修医の方が当科のブースに立ち寄ってくれて、”神経内科”や”東京医科歯科大学神経内科”のことをよく知って頂けました。

写真は正面真ん中が当科教授の横田先生、両脇が医局長と副医局長です。

嬉しいお知らせ(初期研修医最優秀口演賞)

同門会会員各位

日本神経学会総会学術大会お疲れさまでした。東京医科歯科大学同門での発表はシンポジウム関連8題、教育講演3題、総演題数99題、大学関係は47題で、大学では全国1位でした。
ただ、同門会でも申し上げたように、発表内容はすべてが十分なわけはなく、数も大事ですが、中身はもっと大事なので、まだまだ発展途上と思います。
その中でうれしいお知らせがあります。2年目研修医の大原正裕先生が、「抗MAG抗体陽性ニューロパチー患者の長期予後の検討」で初期研修医最優秀口演賞を受賞されました(添付写真)。抗MAG抗体陽性ニューロパチーの長期予後を主に電気生理学的解析を行った発表です。三條先生・叶内先生の指導も素晴らしかったと思います。神経学会の同門会員の受賞は1昨年の佐野先生(初期研修医)と高橋(真)先生(ポスター)、昨年の桑原先生(基礎口演)に続いて3年連続の受賞となりました。大原正裕先生、三條先生・叶内先生の栄誉を讃えて、その受賞を同門の皆で喜びたいと思います。

横田隆徳

塚越廣先生の卒寿のお祝いの会が開かれました

4月10日、神経内科初代教授 塚越廣先生の卒寿のお祝いの会がご自宅の近くの川崎ホテル日航で行われました。
塚越先生に直接ご指導いただいた多数の方が集まり、金沢からは山田先生もご参加されて、大変盛会でした。
歴代の同門会長や病院長、部長の今は偉い先生も、研修医のころに塚越先生に患者さんを診ることを厳しく(現在の比ではありません)指導していただいたことが神経内科医の基礎になり大きな財産であることが共通の感想であり、それぞれ思い思いの言葉でお礼を述べられました。
90歳になられた塚越先生は変わらずお元気で、毎朝1時間の散歩をされているそうで、塚越先生を囲んで医局黎明期の昔話など話しの花が咲き、いずれの方も笑顔で楽しい一時となりました。

横田隆徳

整形外科助教の平井高志先生が平成27年度お茶の水学会賞に選ばれました

大学院で整形外科から大学院生としてお預かりして、遺伝子治療の研究をしていた現整形外科助教の平井高志先生が平成27年度お茶の水学会賞に選ばれました。難治性神経疼痛治療を目的とした、後根神経節のTRPV1に対する分子標的治療の論文で受賞となりました(添付表彰写真です)。平井先生の研究から、整形外科大川教授との系統的共同研究に発展して、現在はヘテロ核酸での「慢性の痛み」事業で後根神経節の遺伝子制御でAMEDの科研費を獲得して、共同研究を継続しています。平井高志先生の名誉を讃えて、後根神経節の分子治療の研究の推進をしたいと思います。