第60回日本神経学会学術大会で高橋直先生が医学生・初期研修医口演セッションで最優秀賞を受賞

東京医科歯科大学 神経内科 医局同門会会員各位

嬉しい報告があります。

5月22日~25日に大阪で開催された日本神経学会学術大会の医学生・初期研修医口演セッションで2年目の初期研修医の高橋直先生の発表した“Width of the third ventricle is high-sensitive marker for chronic progressive neuro-Behçet’s disease”の演題が最優秀賞に選ばれました。抄録審査で6名に絞られた後、口演による審査の結果、1名の最優秀賞が選ばれるもので、閉会式では大会長の楠先生より賞の授与がなされました。本研究は三條伸夫先生の立案と指導のもと、慢性進行型神経ベーチェット病の脳萎縮の進行を急性型と比較して経時的に解析した研究です。今後は、慢性進行型神経ベーチェット病の脳萎縮の病態をバイオマーカーで明らかにし、さらに発展できればと考えています。
高橋直先生と三條伸夫先生の栄誉を称え、日本神経学会、医学生・初期研修医口演セッション最優秀賞の受賞を医局同門の皆で喜びたいと思います。

横田隆徳

核酸医薬学会(OTS)のBoard of Directorに選出されました

当科教授の横田隆徳先生が、、欧米の核酸医薬の最大の学会である核酸医薬学会(OTS;Oligonucleotide Therapeutics Society)の執行部であるBoard of Director(14人)に全会員による直接選挙で選出されました。

会員の主体は科学者(PhD)で医学者(MD)は横田先生を含めて4人で、アジアからは初めての選出です。横田先生はもともとOTSのScience committee memberとして国際的に活動してきましたが、2015年に横田先生が中心になって日本に日本核酸医薬学会を設立、OTSとの連携関係を確立したこと、横田先生ご自身のヘテロ2本鎖核酸とそのバイオベンチャーであるRENA therapeuticsが欧米でも認知され始めてたことが、今回の選出の理由になったようです。

9月にDuchenne型筋ジストロフィー(DMD)へのアンチセンス核酸がFDAに迅速承認され、急速に核酸医薬の臨床応用が発展するなか、神経筋疾患はその中核であって、すでにALS,SMA,Myotonic dystrophy,FAP,多発性硬化症,ハンチントンの臨床試験が進行しています。日本は核酸医薬の臨床応用は欧米より遅れていますが、東京医科歯科大学はAMEDから日本の核酸医薬の研究開発拠点に指定され、臨床応用に向けて大きな発展が期待されています。全世界の核酸医薬の発展と日本がその中心になることに横田先生と東京医科歯科大学は期待されています。

第21回日本神経感染症学会総会・学術大会で天野永一朗先生が最優秀口演賞を受賞

大学医員の天野永一朗先生(現土浦協同病院)は、三條先生などの指導のもと第21回日本神経感染症学会総会・学術大会において「免疫不全症およびParvovirus B19感染症を背景に脳炎を発症した48歳女性例」の症例報告を発表して、見事に症例報告部門の最優秀口演賞を受賞されました。本発表は遅発性の免疫不全症を背景に、Parvovirus B19の持続感染と感染後の繰り返すParvovirus B19脳炎を発症した症例です。遅発性の免疫不全症に脳炎を合併した初の成人例であり、フローサイトメトリーで脾臓での血中抗原提示の障害が想定されるなど、病態の機序を考察しました。天野先生の受賞を神経内科同門の皆でお祝いをしてその栄誉を称えたいと思います。

横田隆徳

融衆太先生が第18回日本在宅医学会で最優秀演題賞を受賞

融衆太先生が7月16日に東京ビックサイトで行われた第18回日本在宅医学会で「在宅療養後病理解剖した筋萎縮性側索硬化症3例の在宅医合同CPC」の演題で最優秀演題賞を受賞されました。中野で剖検となった在宅ALSの3例剖検例CPCを在宅医と一緒に行った内容で,

病理側では内原俊記先生の貢献が大きい受賞です。また、在宅医学会側では川越正平先生(現在副代表理事)が終始支援してくださっていると聞いています。

融衆太先生、内原俊記先生の名誉を称え、日本在宅医学会最優秀演題賞受賞を同門一同で皆でお祝いしたいと思います。

横田

嬉しいお知らせ(初期研修医最優秀口演賞)

同門会会員各位

日本神経学会総会学術大会お疲れさまでした。東京医科歯科大学同門での発表はシンポジウム関連8題、教育講演3題、総演題数99題、大学関係は47題で、大学では全国1位でした。
ただ、同門会でも申し上げたように、発表内容はすべてが十分なわけはなく、数も大事ですが、中身はもっと大事なので、まだまだ発展途上と思います。
その中でうれしいお知らせがあります。2年目研修医の大原正裕先生が、「抗MAG抗体陽性ニューロパチー患者の長期予後の検討」で初期研修医最優秀口演賞を受賞されました(添付写真)。抗MAG抗体陽性ニューロパチーの長期予後を主に電気生理学的解析を行った発表です。三條先生・叶内先生の指導も素晴らしかったと思います。神経学会の同門会員の受賞は1昨年の佐野先生(初期研修医)と高橋(真)先生(ポスター)、昨年の桑原先生(基礎口演)に続いて3年連続の受賞となりました。大原正裕先生、三條先生・叶内先生の栄誉を讃えて、その受賞を同門の皆で喜びたいと思います。

横田隆徳

研修医の徳永英恵先生が関東地方会奨励賞を受賞

当科で研修していた徳永英恵先生が3月12日に行われた第622回 日本内科学会関東地方会で、板谷先生・尾崎先生の指導の下「傾眠で発症し両側視床下部病変を呈したEpstein-Barr Virus脳炎の41歳男性例」を発表し、関東地方会奨励賞を受賞しました(添付写真が表彰状です)。

http://www.naika.or.jp/meeting/kanto/kanto_yialist/kanto_yialist/03yia_622/

懇切丁寧に研修医を指導し、予想される質疑応答集も作成して発表準備を頑張った板谷先生・尾崎先生へ、受賞の祝福をしたいと思います。

日本核酸医薬学会第1回年会優秀発表者賞(川原賞)

11日30日-12月2日に京都で第1回核酸医薬学会が開催されました。本学会は新しく発足した学会で、薬学、化学、工学、医学からの大学研究者や多くの国内外の企業の研究者が参加し、欧米のOligonucleotide Therapeutics Society(OTS)のpresidentのDr. Brett Monia, 日本のAMED(日本医療研究開発機構)の理事長の末松誠先生の特別講演もあって、大変盛況でした。

記念すべきこの第1回年会で、吉岡耕太郎先生が“ヘテロキメラ2本鎖核酸医薬による新規マイクロRNA抑制機構の解明”の演題で、下浦貴大くん(修士2年生)は“DNA/RNAヘテロ核酸を用いた生体内での血液脳関門の機能制御”の演題で公募からの数少ない口演に選ばれて、さらに若手研究者を対象とした「日本核酸医薬学会第1回年会優秀発表者賞(川原賞)」を受賞されました(http://www.knt.co.jp/ec/2015/natsj1/award.html)。

吉岡先生はmiRNAを制御できる新規の分子構造の基盤技術の創生(第2世代ヘテロ核酸)とその分子生物学的機序の解明を、下浦くんは、ヘテロ核酸による血液脳関門の遺伝子制御の可能とする基盤技術の発表しました。

下浦くんの研究内容は桑原先生の指導の功績も大きく、同門会一同、吉岡先生と下浦くん/桑原先生の栄誉を称え、 その受賞をお祝いしたいと思います。

横田隆徳

古川迪子先生がポスター賞を受賞

9月4-5日に金沢で開催されたAsian Pacific Prion Symposium(APPS) 2015で、 大学院生の古川迪子先生が、“Amyloid-β42 deposition in the brain of the Gerstmann-Sträussler-Scheinker disease with the P105L mutation.” の演題名で、ポスタ-賞(同時にトラベルアワードも)を受賞されました。

 本発表ではGSSのP105L変異の69歳女性剖検脳について免疫染色を行い、PrPScに 共局在するAβ種が主にAβ42であることを示して、Aβ42のプラーク沈着パターンの 解析も合わせて、加齢に伴う老人斑とは異なるGSSにおける両蛋白の共局在沈着の 病的意義を考察しました。

 三條先生の指導の功績も大きく、同門会一同、古川先生と三條先生の栄誉を称え、 その受賞をお祝いしたいと思います。(横田隆徳)

桑原宏哉先生が学会最優秀賞を受賞

神経内科同門会会員各位

新潟での第56回日本神経学会も学術大会が終了しましたが、本大会でまた嬉しいお知らせがあります。学会中の同門会でもお知らせしましたが、桑原宏哉先生の発表した演題「A new drug delivery system across the blood-brain-barrier」は口演基礎部門では優秀演題の4演題に選ればれていましたが、優秀口演トピックセッションでの発表後の神経学会審査員の投票でトップの学会最優秀賞を獲得して、学会全員懇親会で西澤会長から表彰されました。本演題は、従来成し得なかった高分子薬(抗体、核酸)のBBB通過の革新的な新技術の開発に成功したもので、通過機序の高い独創性と有効性を評価されたものです。同門会一同、桑原先生の栄誉を称え、その受賞をお祝いしたいと思います。

また、神経学会で医科歯科大からの採択演題数は従来から日本でトップレベルでしたが、第56回の本大会での医科歯科大の大学の名前の入った演題数45は他のいずれの大学よりも多く、医科歯科大同門の高いactivityが示されました。ただ、その発表内容には不十分な演題もあり、今後は数のみでなく質でも日本一になれるように次大会も努力していければと思います。

(横田隆徳)