第12回 CBIR/ONSA/大学院セミナー共催 若手インスパイアシンポジウムで浅見裕太郎先生が最優秀ポスター発表賞を受賞

2月12日に東京医科歯科大学で開催された第12回 CBIR/ONSA/大学院セミナー共催 若手インスパイアシンポジウムで、大学院生の浅見裕太郎先生が永田哲也先生、吉岡耕太郎先生と行った研究「DNA/DNA二本鎖核酸によるin vivoでの効率的な遺伝子制御」の発表が最優秀ポスター発表賞に選ばれ、CBIRセンター長の岡澤均教授より賞が授与されました。

我々が開発したDNA/RNAヘテロ二本鎖核酸は従来のアンチセンス核酸と比較して優れた遺伝子抑制効果を発揮することを報告してきましたが、本研究ではDNA/DNA2本鎖(化学修飾はヘテロ)を基本とする構造でもアンチセンス核酸の効果を高めることを示されヘテロ核酸の概念が拡張され、今後の臨床応用が期待されます。同門として浅見先生の受賞を喜びたいと思います。

横田隆徳

第31回日本神経免疫学会学術集会で大谷木正貴先生がYoung Neuroimmunologist Awardを受賞

9月26日~27日に千葉で開催された日本神経免疫学会学術集会で、大学院生の大谷木正貴先生が永田哲也先生の指導、西李依子先生の協力で行った研究「DNA/RNAヘテロ2本鎖核酸によるリンパ球制御を介した神経免疫疾患の新規治療法の開発」の発表がYoung Neuroimmunologist Awardに選ばれ、大会長の桑原聡教授より賞が授与されました。

従来、リンパ球は遺伝子導入効率が極めて低いとされてきましたが、本研究では我々の開発したヘテロ核酸が静脈投与によって末梢血リンパ球をはじめとしたマウスリンパ系組織のリンパ球の高効率な遺伝子制御が可能とする基盤技術になることを明らかにしました。さらにVLA4標的ヘテロ核酸の投与によって多発性硬化症モデルマウスの有意な治療効果を発揮しました。ヘテロ核酸は従来のアンチセンス核酸と比較して優れた遺伝子抑制効果を達成しており、リンパ球の病態が関与する免疫性疾患、神経疾患、がんなど数多くの疾患群の治療に新規の基盤分子技術としてヘテロ核酸の実臨床への応用が期待されます。

同門会交流会

2019年9月14日、葛西海浜公園で同門会交流会を行いました。

今回が初めての開催で、土曜日のお昼時からでしたが、総勢47人の同門会員やそのご家族に参加していただき、大変盛り上がりました。

教授や関連病院の部長の先生、開業された先生、外部へ出向中の先生、入局勧誘対象の研修医・学生さんにも参加して頂いて、バーベキューやドッジボール、サッカーを楽しむことができました。

ご多用のところ参加いただきました先生方・ご家族に感謝いたします。

第60回日本神経学会学術大会で高橋直先生が医学生・初期研修医口演セッションで最優秀賞を受賞

東京医科歯科大学 神経内科 医局同門会会員各位

嬉しい報告があります。

5月22日~25日に大阪で開催された日本神経学会学術大会の医学生・初期研修医口演セッションで2年目の初期研修医の高橋直先生の発表した“Width of the third ventricle is high-sensitive marker for chronic progressive neuro-Behçet’s disease”の演題が最優秀賞に選ばれました。抄録審査で6名に絞られた後、口演による審査の結果、1名の最優秀賞が選ばれるもので、閉会式では大会長の楠先生より賞の授与がなされました。本研究は三條伸夫先生の立案と指導のもと、慢性進行型神経ベーチェット病の脳萎縮の進行を急性型と比較して経時的に解析した研究です。今後は、慢性進行型神経ベーチェット病の脳萎縮の病態をバイオマーカーで明らかにし、さらに発展できればと考えています。
高橋直先生と三條伸夫先生の栄誉を称え、日本神経学会、医学生・初期研修医口演セッション最優秀賞の受賞を医局同門の皆で喜びたいと思います。

横田隆徳

第1回神経内科入局説明会 (東京医科歯科大学にて)

2019年5月11日(土)に第1回神経内科入局説明会を下記の日程で行います。
16:00-19:00:第1回入局説明会
19:00-多数の関連病院の医師が集まっての懇親会

その他、病棟見学希望の先生および学生さんは、医局長までいつでも連絡ください。もちろん、入局希望者もいつでも医局長に連絡下さい。

当科初代教授の塚越廣先生(享年92歳)のお別れの会

昨年末から肺炎で病気療養中でした当科初代教授の塚越廣先生が平成31年1月10日にご逝去されました。享年92歳でした。ご葬儀が家族葬でありましたことより、ご遺族のお許しをいただいて3月21日にお別れの会を、信州大学第3内科、東京大学神経内科との共同開催で学士会館において執り行いました。塚越先生にご指導いただいた方、ご縁のあった方が100人以上参列されました。以下の式次第にて、心のこもったお言葉をいただき、在りし日の塚越廣先生の厳しくも温かい指導を振り返り、参列者一同で塚越廣先生を偲びました。

【式次第】

参列者献花

開会の辞

東京医科歯科大学大学院脳神経病態学分野 教授  横田隆徳 先生

黙祷(1分間)

故人の紹介    日産厚生会玉川病院 院長    和田義明 先生

献杯        東京医科歯科大学 理事・副学長 田中雄二郎 先生

お別れの言葉

三井記念病院名誉院長      萬年徹 先生

信州大学名誉教授、全日本労働福祉協会 会長   栁澤信夫 先生

JAとりで総合医療センター 院長        新谷周三 先生

長岡西病院神経内科顧問・日本大学名誉教授    高須俊明 先生

筑波大学名誉教授        庄司進一 先生

東京女子医科大学名誉教授・メディカルクリニック柿の木坂院長 岩田誠 先生

国立精神・神経医療研究センター 理事長     水澤英洋 先生

金沢大学神経内科教授      山田正仁 先生

富士見高原医療福祉センター 名誉院長      井上憲昭 先生

山口大学大学院医学系研究科臨床神経学 教授   神田隆 先生

閉会の辞     信州大学医学部内科学第三教室 教授       関島良樹 先生

横田隆徳

「血液脳関門(blood-brain barrier、BBB)を通過してアンチセンス核酸を中枢神経系に送達する新技術の開発」

東京医科歯科大学 神経内科同門会員各位

我々の脳神経病態学分野と大阪大学大学院薬学研究科と徳島文理大学薬学部が共同で推進してきた「血液脳関門(blood-brain barrier、BBB)を通過してアンチセンス核酸を中枢神経系に送達する新技術の開発」の論文が、ドラッグデリバリーシステム(Drug Delivery System、DDS)の研究領域の中で最もインパクトファクターの高い雑誌であるJournal of Controlled Release(インパクトファクターは7.9です)に2018年5月12日に掲載され(https://doi.org/10.1016/j.jconrel.2018.05.010)、6月19日に論文のプレスリリースを本学で行いました(http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20180619_2.pdf)。

血液脳関門では、脳微小血管内皮細胞同士をつなぐ密着結合(tight junction、TJ)が大きな障壁となっています。二細胞間の密着結合(bicellular tight junction、bTJ)を制御しても、アンチセンス核酸などの高分子医薬は血液脳関門を通過できないと考えられています。本研究では、最近になってその存在が知られ始めた三つの細胞の角が接する部位の密着結合(tricellualr tight junction、tTJ)を、アンギュビンディン1という蛋白質断片により制御するという新戦略を取り入れました。その結果、静脈注射したアンチセンス核酸が中枢神経系に効率的に送達され、標的RNAの発現が抑制されました。

この研究発表で、銭谷先生は7月29日の第18回遺伝子・デリバリー研究会でベストプレゼンテーション賞を受賞し、9月30日からシアトルで行われるThe 14th Annual Meeting of the Oligonucleotide Therapeutics Societyに向けてTravel Grantを受賞しました。また、䑓藏君は、同じくこの研究発表で、本学脳統合機能研究センター(CBIR)の第9回若手インスパイアシンポジウムで優秀賞口頭発表部門第1位を受賞しました。

我々は血液脳関門通過性ヘテロ核酸と血液脳関門通過型ミセルという2つの基盤技術を開発し、それぞれベンチャー企業を設立して、神経疾患への臨床応用の研究を推進してきました。今回開発した技術は3つ目の血液脳関門通過技術になります。ここに桑原先生、銭谷先生、臺蔵君の多大な努力と栄誉を称えたいと思います(写真は、銭谷先生が第18回遺伝子・デリバリー研究会でベストプレゼンテーション賞を受賞したときのものと、䑓藏君がCBIR第9回若手インスパイアシンポジウムで優秀賞口頭発表部門第1位を受賞したときのもの)。

横田隆徳

細胞質に存在するゲノムDNAの断片が遺伝子発現制御に関わることを発見

同門会員の皆様

少しおくれましたが、うれしいお知らせがあります。

当科の創生した新規の分子技術であるヘテロ核酸は高い細胞内活性がありますが、細胞内で短いDNA断片が遺伝子制御することは偶然とは思えず、内因性の細胞内機構の存在を想定して分子生物学的研究を進めてきました。今回、教室の浅田健特任助教らは、 がんなどの病的状態では知られていたゲノムDNAからのDNA断片の切り出しが、正常状態の細胞においても同様に起こっており、切り出された断片は細胞質に存在することを発見しました。そして、細胞質ゲノムDNA断片は、自身の細胞の遺伝子発現制御に関わることを見出し、さらには、エキソゾームで近隣の細胞に運ばれ、移動先の細胞においても遺伝子発現制御に関わっていることを発見しました。「細胞質に存在するゲノムDNAの断片が遺伝子発現制御に関わることを発見」は革新的な分子生物学的な基礎知見であり、この知見は期待通りヘテロ核酸のさらなる分子デザインに大変役に立っています。この研究成果はScientific Reportsに、2018年2018 年 6 月 に発表され、医科歯科大からプレスリリースされました。

http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20180606_1.pdf

浅田健先生は、CRESTでの特任助教として2年半前から基礎研究者として、我々の若い先生への研究指導を含めて基礎研究を支えてもらってきましたが、この4月から国立がんセンター/理化学研究所の准教授として栄転されました。浅田健先生の栄誉をたたえて、当教室への貢献に感謝したいと思います。

横田隆徳

生体内で血液脳関門の機能を制御するバイオテクノロジーを開発

同門会員各位

嬉しい報告があります。我々の脳神経病態学分野と東京大学大学院薬学系研究科分子薬物動態学教室が共同で推進してきた「生体内で血液脳関門の機能を制御するバイオテクノロジーを開発」の論文がScientific Reportsに3月12日に掲載され(http://www.nature.com/articles/s41598-018-22577-2)、同日に論文のプレスリリースを本学(http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20180313_1.pdf)と日本医療研究開発機構(AMED)(https://www.amed.go.jp/news/release_20180312.html)で行いました。

血液脳関門は様々な脳疾患で治療標的となる場所であり、生体内においてその機能を分子レベルで制御するバイオテクノロジーは医療や創薬の発展に必要ですが、実際に活用されているものは存在しません。我々の研究室では、アンチセンス核酸よりもはるかに高い効果を示し、既存のアンチセンス核酸の作用を汎用的かつ大幅に向上できるヘテロ核酸を開発していますが、本研究では、このヘテロ核酸をマウスの静脈内に投与することにより、血液脳関門の機能を分子レベルで制御することを実現したものです。

本研究は、約4年の歳月をかけて桑原宏哉先生と大学院博士課程(留学生)の宋金東君、大学院修士課程の下浦貴大君を中心に取り組んできたテーマです。血液脳関門の機能評価の実験では、東京大学大学院薬学系研究科の楠原洋之教授のグループにサポートしていただきました。ヘテロ核酸の論文としては、その概念や意義をNature Communicationsに発表して以来の2番目のもので、桑原先生、宋君、下浦君の多大な努力と栄誉を称えたいと思います(写真は下浦君が日本核酸医薬学会第1回年会で優秀発表者賞(川原賞)を受賞したときのもの)。

本研究はAMEDの革新的バイオ医薬品創出基盤技術開発事業などの支援のもとで行われたものです。ほとんどの核酸医薬は全身投与では大部分が肝臓に集積しますが、ヘテロ核酸は肝臓以外の臓器・組織、特に神経筋でも有望な結果が出ており、我々は同事業をはじめとした多くの公的なグラントや製薬会社からの支援を受けて、神経筋疾患の治療を目指したヘテロ核酸のさらなる開発に尽力しています。、ヘテロ核酸が臨床現場で使用されるまでさらに邁進していきたいと思っています。

横田隆徳

第19回福岡臨床研究奨励賞受賞

去る2017年3月30日、東京医科歯科大学医科同窓会の第19回福岡臨床研究奨励賞に特任助教の吉岡耕太郎先生が受賞いたしました。

受賞論文は脳梗塞急性期における発作性心房細動のリスク因子を検討し、独自の発作性心房細動の予測スコア(iPABスコア)を作成してその有用性を示した論文です(J Stroke Cerebrovasc Dis. 2015;24(10):2263-9)。原因不明の脳梗塞において、その後判明する原因の中で発作性心房細動が最も多く、二次予防となる抗凝固薬が適切に選択されず、誤った抗血小板薬の処方による出血リスクの増大が問題となっています。今回の研究は、石橋哲講師の指導のもと、横浜みなと赤十字病院、国立病院機構災害医療センターの2施設で行われました。iPABスコアの予測能は従来の発作性心房細動の予測方法よりも感度・特異度において上回る結果でした。

今後は脳梗塞患者における発作性心房細動の予測精度の更なる向上に向け、発展研究が計画されています。